社会科学図書出版の多賀出版株式会社

 

書籍のご案内

経営力評価の研究
  
山原克明 著
A5判・上製・240頁
(本体5,400円+税)
ISBN 4-8115-5631-3
ご注文
内容概略
 本書では,企業における経営力の評価を試みる。対象とした情報は,主として『有価証券報告書総覧』(大蔵省証券局企業財務課編)の区分による財務情報とし,財務諸表に関連する情報と,経営資源に関連する情報の二つに区分した。また,『主要企業経営分析』(日本銀行調査統計局編),『総合経営力指標』(通産省産業政策局企業行動課編)等の既存の統計資料にも情報を求めた。これらの情報を通じて,「目的行動→調整→目的行動」という目的の追求と調整の過程の微妙な違いに着目し活力を思慮した。
 本研究の意義は,実証的なデータに基づく研究をもとにして,経営力を適切に評価しようとするところにあり,三角グラフ等を分析用具に利用するところに特色がある。これらグラフ上の構成比率等の変化を分析・検討して,評定の基準となるサンプルを明らかにし,これを具体的なケースと対比する基点として,両者の「隔たり」から,目的の追求と実現との差異の程度や調整の過程を実際に評定することになる。
 本研究のめざすところは,財務情報の適正な評価に努め,経営力の本質を諸情報から読み取り,社会的に有用な「富」(将来に利益〔りやく〕をもたらす源泉,将来の幸福や安寧の状況を願いつつ蓄積に努めるべき目標)の形成に経営管理活動が,いかなる役割を果たし得るのかを究明することにある。

このページのトップ▲

目次

[序論]経営評価の基盤
[本論]
 Ⅰ 経営力にかかわる諸概念
   経営管理活動にかかわる諸概/指標の有機的な関連
 Ⅱ 経営力の分析用具
   分析用具としての三角グラフの利用/模擬例による表現力の検証/
   三角グラフによる二つのケースの考察/評価集計表と要素連関図の作成/
   財務諸表に関連する情報の個別尺度/経営資源に関連する情報の個別尺度/
   サンプルの抽出
 Ⅲ 財務情報の合一化をめざして
   要素連関図の有用性の向上/要素連関図から当座理想ポイントや当座理想プロセスの読み取り/
   基準指標の全体像と分析の相互関係/経営力の構造の解明
[総括]
 1.経営力の報告(経営マインドと総合評価/経営力の評定・報告の基準)
 2.ケース(財務諸表に関連する情報)
 3.研究の構成とテーマ(経営評価の構成)
 4. むすび

このページのトップ▲

著者

山原克明 著

山原克明(やまはら かつあき)

1946年 東京都生まれ
1969年 中央大学商学部卒業
    公立学校、文部省勤務
1998年 多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程修了
    博士(経営情報、多摩大学)

このページのトップ▲