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書籍のご案内

高齢化社会と生活選択
―金沢市・岡崎市調査  
橋本和幸、碓井たかし、三上勝也、交野正芳 編著
A5判・上製・464頁
(本体8,600円+税)
ISBN 4-8115-6011-6
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内容概略
 本書は、まず高齢者の就労、余暇活用、同居と扶養のそれぞれのライフ・チャンスに関して、その実態を明らかにする。次に、グローバル化とリスク化の進行する地域社会の構造に焦点をあて、高齢者の生活環境を検討する。さらに、孤立感を深める高齢者のサポートに関して、行政(公)、企業等(民)、グループ等(私)、地域(共)、の場で資源動員と資源選択がいかになされているのか、その実状を探る。また、金沢市における戦前期の善隣館設立運動や今日の介護保険事業計画策定における住民参加の実態を詳述する。
 本書は、日本海側の金沢市と太平洋側の岡崎市の市民意識調査に基づく社会学的総合研究の貴重な成果でもある。コミュニティ、コミュニティ・ケア、外国人と定住、ボランティア活動、福祉サービス、在宅・施設介護、高齢者の幸福感、高齢者と抑うつなど、今日関心を呼ぶテーマが扱われている。
 研究者だけでなく、行政や地域計画の担当者にとっても必読の書である。

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目次

第I部 変貌する地域社会
  第1章 地域社会の変貌と都市コミュニティ―石川県・金沢市―
  第2章 地域社会の変貌と都市コミュニティ―愛知県・岡崎市―
  第3章 グローバライゼーションと地域社会―外国人居住者に対する意識を中心として―
第II部 サポート・システムとサービス
  第4章 高齢者福祉サービスにおける資源動員と資源選択―金沢・岡崎調査をもとにして―
  第5章 コミュニティ・ケアの制度的基盤と地域特性
  第6章「第三の道」と社会福祉―年金問題を中心に―
  第7章 介護保険と住民参加―金沢市介護保険事業計画策定を例に―
  第8章 善隣館とボランティア活動―戦前期・金沢市方面委員の実践から―
第III部 高齢者のライフチャンス
  第9章 高齢化社会と親子の同居・別居志向―岡崎市の場合―
  第10章 高齢期における介護形態の選択:金沢市の場合―「在宅介護」か「施設介護」か―
  第11章 後期近代と労働の変容―高齢者における仕事を中心に―
第IV部 高齢者の余暇活動と生活意識
  第12章 高齢者のライフスタイルと余暇活動
  第13章 ニュータウンにおける中高年層の社会意識
  第14章 高齢者にみる抑うつ

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著者

橋本和幸、碓井たかし、三上勝也、交野正芳 編著

橋本和幸(はしもと かずゆき)

1943年 兵庫県生まれ
1966年 大阪大学文学部卒業
1969年 大阪大学大学院文学研究科博士課程(社会学専攻)中途退学
現 在 金沢大学教授・文学部
専 攻 地域社会学、現代社会論
主 著 『地域社会に住む』(世界思想社、1995年)
    『社会学の理論』(共編著、有斐閣、2000年)

碓井 たかし(うすい たかし)

1936年 ソウル生まれ
1959年 大阪大学文学部卒業
1962年 大阪大学大学院文学研究科博士課程(社会学専攻)中途退学
現 在 吉備国際大学教授・社会学部
専 攻 組織社会学、社会システム論
主 著 『組織社会学』(共著、サイエンス社、1988年)
    『社会学の理論』(共編著、有斐閣、2000年)

三上勝也(みかみ かつや)

1941年 島根県生まれ
1965年 大阪大学文学部卒業
1967年 大阪大学大学院文学研究科収支課程(社会学専攻)修了
現 在 神戸女学院大学教授・文学部
専 攻 家族社会学、地域社会学
主 著 『定住の社会学的研究』(共著、多賀出版、1988年)
    『現代インド社会の変動過程』(共著、ミネルヴァ書房、2000年)

交野正芳(かたの まさよし)

1943年 大阪府生まれ
1968年 関西学院大学社会学部卒業
1975年 関西学院大学大学院社会学研究科博士課程(社会学専攻)単位取得退学
現 在 愛知大学教授・文学部
専 攻 地域社会学、福祉社会学
主 著 『都市移住の社会学』(共著、世界思想社、1994年)
    『懐疑への誘い』(共著、北樹出版、1998年)

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