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土地資源と国際貿易
―HOV定理の検証  
金田憲和 著
A5判・上製・144頁
(本体3,900円+税)
ISBN 4-8115-6051-5
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内容概略
 本書は、二つの課題を持っている。ひとつは、土地資源と国際貿易との関係の解明である。この課題のもと、日本の貿易に体化(含有)された土地資源量に関する計量分析によって、日本農業の国際競争力や日本人の食生活の海外への依存の程度を明らかにした。
 もう一つの課題は、国際貿易論におけるヘクシャー・オリーン・ヴァネック定理(HOV定理)の検証である。日米の二国間貿易や日本国内の地域間交易のデータに基づき、HOV定理は現実の貿易データの要素純輸出の方向をある程度正しく予測できること、要素純輸出の量はHOV定理の予想よりも小さくなること、その乖離が需要側の要因よりも供給側の要因で説明されること、土地資源については特にHOV定理が成り立たない程度が大きいことなどの諸点が明らかにされた。
 これらは、農業経済学、国際経済学の分野における新しい成果である。

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目次

第1章 本書の課題と構成
  1.1 日本の農産物貿易と土地資源
  1.2 課題の設定
  1.3 本書の構成
第2章 国際貿易理論とその実証研究の系譜
  2.1 はじめに
  2.2 リカード理論
  2.3 ヘクシャー・オリーン理論
  2.4 ヘクシャー・オリーン・ヴァネック理論
  2.5 リカード理論の実証研究
  2.6 ヘクシャー・オリーン理論の実証研究
  2.7 ヘクシャー・オリーン・ヴァネック理論の実証研究
第3章 日本の対外貿易と土地資源
  3.1 はじめに
  3.2 分析方法
  3.3 分析結果と考察
  3.4 むすび
  補論データ
第4章 日米貿易と土地資源――HOV定理の実証研究
  4.1 はじめに
  4.2 HOV定理
  4.3 分析方法
  4.4 分析結果と考察
  4.5 むすび
第5章 日本の地域間交易と土地資源――HOV定理の実証研究
  5.1 はじめに
  5.2 分析方法
  5.3 分析結果と考察
  5.4 むすび
第6章 要約と結論
  6.1 分析結果の要約
  6.2 残された課題

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著者

金田憲和 著

金田憲和(かなだ のりかず)

1966年 愛知県生まれ
1989年 東京大学農学部農業経済学科卒業
1991年 東京大学大学院農学研究科修士課程修了(農学博士)
現 在 東京農業大学国際食料情報学部食料環境経済学科講師
著書:『国境措置と日本農業』(分担執筆、農林統計協会、2000年)
   『食料環境経済学入門』(分担執筆、筑摩書房、1998年)

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