序 本書の問題意識と構成
第1部 貨幣の本質と信認――マルクス・ジンメル・ケインズから現代へ
第1章 交換と貨幣
――貨幣制度分析の基礎的概念を求めて
第2章 通貨管理の根本問題
――S.H.フランケルのケインズ政策批判を中心に
第3章 貨幣信認と現代通貨制度
――M.アグリエッタ・A.アルレアンらの最近の仕事について
第2部 貨幣の複数性,貨幣の再生産――レギュラシオン学派の貨幣論をめぐって
第4章 貨幣の再生産というプロブレマティーク
――S.ドゥ・ブリュノフの理論モチーフを探る
第5章 貨幣的インフレーション論の射程
――A.リピエッツの「北のインフレ・南のインフレ」論を中心に
第6章 国家通貨体制の行方をめぐって
――M.アグリエッタ説とR.サンドレット説の比較検討
補 論 国際通貨制度における編成原理と集団行為原理
――アグリエッタ/ドゥジ=フルニエによる定式化から――
第3部 貨幣経済の安定性条件――ベルリン学派のパラダイムを探る
第7章 貨幣重視ケインズ主義の主要仮説
――H.リーゼによる代替理論の提示
第8章 貨幣経済の安定性条件とは何か
――H.ヘルの所説に探る
第9章 貨幣重視ケインズ主義理論による経済政策分析
――H.ヘルの「重商主義」論を中心に
坂口明義(さかぐち あきよし)
1959年 東京都に生まれる
1982年 横浜国立大学経済学部卒業
1988年 一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学
現 在 東北学院大学経済学部助教授
専 攻 経済理論・金融論
訳 書 H.ヘル著『国際通貨の政治経済学』(1996年、多賀出版)
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