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フェミニズムと精神分析事典
  
エリザベス・ライト 編 訳者代表 岡崎宏樹、樫村愛子、中野昌宏
A5判・並製・552頁
(本体4,500円+税)
ISBN 4-8115-6141-4
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内容概略
 この事典はいわゆる字義どおりの事典ではない。というのも、この事典は、単にさまざまな用語を定義するのではなく、これらさまざまな用語を探求し歴史化し政治化しているからである。すなわち、これらさまざまな用語を客観的に提示しようとするのではなく、二つの言説の間の対話の文脈におこうとしているからである。そのねらいは、フェミニズム精神分析の実践の領域を概念化するだけでなく、フェミニズムと精神分析の間に批判的で密接な諸関係を作り出すことでもある。この二つの領域の間には、両者の変容のための余地が残されているのである。(中略)
 項目の大部分は、現代のフェミニズム研究に繰り返し現れている精神分析の主要な概念を扱っており、精神分析から借用して拡張したものもあれば、精神分析について単にふれているだけのものもある。この事典でこれらの概念を説明するときには必ず歴史的背景を説明に入れるようにした。すなわち、精神分析における元の語法、フェミニズムがこれらの語法を脚色した語法、さらにはフェミニズムにおけるこの語法が再度精神分析の理論や実践に導入された帰結などについての歴史である。逆に、精神分析に持ち込まれて再利用されたフェミニズムの概念も選び出した。(監修者「序」より抜粋)

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目次

【主な項目】
去勢コンプレックス/倒錯/欠如/前エディプス期/ジェンダー/死の欲動/
ラディカル・フェミニズム/レズビアニズム/ファリック・マザー/フェティシズム/
文学批評とテクスト批評/ポストモダニズム/シュルレアリズム/レイプ/
男性性/女性性/処女性/性差/差異のフェミニズム/ファルス/クリトリス解釈学/
イメージ/昇華/対象関係/享楽/現実界/想像界/ファルスロゴス中心主義/
無意識/リビドー/マゾヒズム/幻像/芸術/映画理論/写真/ポルノグラフィ/
仮装/セクシュアリティ/母性/家父長制/エクリチュール・フェミニン/
無気味なもの/科学/アンナ・フロイト/ジークムント・フロイト/ジョーンズ/
ドイッチュ/チョドロウ/イリガライ/ホーナイ/ミッチェル/ユング/クライン/ラカン
など全129項目

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著者

エリザベス・ライト 編 訳者代表 岡崎宏樹、樫村愛子、中野昌宏

【編集顧問】ジュリエット・フラワー・マッカネル/マーガレット・ウィットフォード/ダイアン・キショルム

【主な執筆者】

ラグランド=サリバン/エリザベス・グロス/スラヴォイ・ジジェク/ナオミ・ショアー/
サリー・アレクサンダー/ジェーン・コプチェク/ジャネット・セイヤーズ/テレサ・ブレナン/
グリゼルダ・ポロック/トリル・モイ/レイ・チョウ/ジェーン・フラックス/
キャロル・ギリガン/マリアンヌ・ハーシュ など

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