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書籍のご案内

戦後国立大学における研究費補助
  
阿曽沼明裕 著
A5判・上製・448頁
(本体9,500円+税)
ISBN 4-8115-6351-4
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内容概略
 本書は第一に、多様な研究費補助を捉えるための分析枠組みを提示した。これは今後の研究費を考えていく上での基礎的な枠組みとなり得るだろう。第二に、本書は戦後の大学の研究費補助の通史を描いたものだが、まとまった戦後学術政策通史ともなっている。第三に、高等教育財政論における数少ない国立大学予算分析の一つとなっている。
 このような特徴を持つ本書は、研究費政策や学術政策に寄与するだけでなく、国立大学財政の現状を理解し、法人化後の国立大学財政を考えていくための基礎となるであろう。

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目次

  第Ⅰ部 研究の枠組み
序 章 研究の目的と枠組み
 本研究の目的と背景/先行研究の概観/研究の枠組み/研究の方法/論文の構成
第1章 国立大学に対する政府財政支出の構造
 政府予算における国立大学関係支出/国立学校特別会計歳出と国立大学/機能別使途から見た研究費関係予算の多様性
第2章 研究費関係予算の分類と時期区分
 国立大学における研究費関係予算/主な研究費関係予算の分類/研究費補助の趨勢と時期区分
  第Ⅱ部 実証的研究
第3章 戦後的構造の生成期(終戦~1955年)
 戦前の帝国大学の研究活動の財政基盤/終戦後の学術研究を巡る状況/敗戦を経た研究費補助の戦後的特徴の生成/研究費補助の抱えた問題/国立大学の研究費補助の戦後的構造
第4章 戦後的構造の発展期(1956~73年)
 経済成長と学術研究を巡る状況/研究費補助の戦後的構造の強化/成長に伴い進行した矛盾の拡大/研究費補助の戦後的構造の強化
第5章 戦後的構造の変容期Ⅰ(1974~80年)
 政治経済状況の変化/研究費補助における変化/新たな問題の胎動/研究費補助の構造変化の始まり
第6章 戦後的構造の変容期Ⅱ(1981~91年)
 政治経済的状況の変化/研究費補助における変化の進展/窮乏化と重点化のはらむ問題/戦後的構造の変容の進展
第7章 戦後的構造の変容期Ⅲ(1992年~現在)
 政治経済状況の変化/研究費補助の新たな動向/研究費補助の新たな動向の背景/構造変化の方向の変化
第8章 結論と課題

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著者

阿曽沼明裕 著

阿曽沼明裕(あそぬま あきひろ)
名古屋大学大学院教育発達科学研究科助教授

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