序 章 研究の目的と意義
〈老い衰えゆくこと〉へのまなざし/本研究の主題設定と方法論/本研究の構成
第一章 視座とアプローチ――自己と他者
自己と他者――「再帰性」の視点から/「絶えざる・寄る辺なき再帰性による物語」/「儀礼」と「物語」の解読/方法論における〈視線〉の二重性――社会学の「語る」場所
第二章 老年学の現在
高齢社会の歴史性/老年学の現在/高齢社会におけ再帰的エイジング/〈老い衰えゆくこと〉の社会学に向けて/老い衰えゆく自己と他者
第三章 施設において老い衰えゆく身体を生きるということ――「痴呆性老人」によるアイデンティティ管理と施設介護
〈老い衰えゆくこと〉と相互作用秩序/ロビーにおける「痴呆性老人」の関係性分析/「痴呆性老人」における/をめぐる相互作用の諸相/施設介護における「痴呆性老人」へのケアの実践の構築
第四章 在宅で老い衰えゆく身体を生きる家族を介護するということ――「痴呆性老人」と家族介護者の相互作用過程
〈家族〉による介護の困難性/「痴呆性老人」と家族介護者における相互作用過程/家族介護者をめぐる相互作用ダイナミズム/在宅家族介護における「痴呆性老人」へのケアの実践の構築
第五章 老い衰えゆく高齢夫婦の〈親密性〉の変容――〈老い衰えゆくこと〉の意味をめぐるエスノグラフィー
老い衰えゆく自己と他者/老い衰えゆく高齢夫婦をめぐる〈親密性〉の変容/高齢夫婦における〈親密性〉の達成/高齢夫婦介護における老い衰えゆく人々へのケアの実践の構築
第六章 老い衰えゆく身体を生きる――〈老い衰えゆくこと〉の困難と可能性
「市民社会」における〈老い衰えゆくこと〉の構成/〈老い衰えゆくこと〉の語り難さ・語り得なさ/〈ケア〉の困難と可能性――暴力としての介護
終 章 〈老い衰えゆくこと〉の社会学による新たな地平へ
天田城介(あまだ じょうすけ)
熊本学園大学社会福祉学部専任講師
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