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日本漁業の持続性に関する経済分析
有路昌彦 著
A5判・上製・232頁
(本体5,800円+税)
ISBN 4-8115-6741-2 C1033
現在の日本水産物需給は、世界有数の高水準の需要が維持されているのに対し、国内供給量が大幅に減少し、急速に輸入が増大している。その結果世界最大の水産物輸入国と転じた日本が、海外の水産資源に対し大きな圧力をかける存在となっているため、持続的な水産物需給のために何をすべきかが問われている。
本書では、国際資源管理の観点から、日本漁業が持続性を満たし、貿易を資源管理の行われているものに限るようにすることが必要ととらえ、そのための条件を、生物資源経済学、計量経済学による分析によって明らかにしている。
まず無規制な貿易がどのように国内外の漁業及び資源に影響を及ぼすかを経済モデルで説明し、そして経営持続性と資源持続性を同時に満たす漁業を「持続的漁業」と定義し、いくつかの漁業種を事例に利潤極大化点や損益分岐点を算出し、経済的な最適漁獲量水準・努力量水準を示している。
また日本の水産物需要の長期予測を需要体系分析で行い、養殖業に求められる技術進歩を定量的に示し、そしてエコラベルの意味と期待する役割を示し、これらの結果から日本の持続的水産物需給に必要な政策を提言している。
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序 章 本論文の課題と構成
第1章 日本水産物需給構造の変化に関する考察
第2章 日本水産物需要の特性と予測
第3章 小型浮魚類漁業の経済的最適生産水準に関する考慮
第3章補論 資源変動を考慮した水産資源管理経済モデルの考察
第4章 京都府下における資源管理
第5章 ブリ養殖の生産要素代替からみた経営分析――トランスログ費用関数と個別財需要関数による需要関数分析
終 章 持続的漁業構築のための条件
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有路昌彦 著
有路昌彦(ありじ まさひこ)
UFJ総合研究所大阪本社研究開発本部地域・環境室研究員
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