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組織性逸脱行為過程
―社会心理学的視点から  
本間道子編著
A5判・上製・180頁
(本体4,200円+税)
ISBN 978-4-8115-7181-2 C1036
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内容概略
 従来、組織体としての逸脱行為、特に企業の不祥事・組織の違法行為は、これまでは組織体犯罪・組織体違反行為・ホワイトカラー犯罪などと呼ばれてきた。本著ではこのような行為を組織性逸脱行為とし、社会心理学的視点からこの行為がなぜ生じるかを組織の要因から解明することを目的としている。違法行為を起こした当事者は、それまでは社会のルールに従い、よき社会人であり、往々にして仕事熱心で仕事仲間の評価も良い社員であった。そこには個人の資質やパーソナリティなど個人特性ではなく、むしろ状況・組織環境などの影響があるのではないか。
 本著では、集団あるいは組織体という社会的構造・社会関係性がこのような逸脱の生起を生じ易くさせたり、不正を促しているのではないかとの仮定のもとに、組織・集団心理学に立脚した組織犯罪のメカニズムを分析している。

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目次

序章 本書のねらい
第1章 組織性逸脱行為の発生過程の枠組み
 1.組織性逸脱行為を規定する
 2.組織性逸脱行為の発生要因
 3.組織性要因
第2章 事例研究―研究1
 1.問題と事例選定
 2.事例1:雪印食品偽装事件
 3.事例2:名鉄バス無免許運転隠蔽事件
 4.まとめ
第3章 組織性逸脱行為の発生要因と集合罪悪感の検討―研究2
 1.問題と目的
 2.方 法
 3.結 果
 4.考 察
 5.残された課題
第4章 組織性逸脱行為を規定する集合罪悪感と組織性要因の検討―研究3
 1.問題と目的
 2.事 例
 3.方 法
 4.結 果
 5.考 察
第5章 組織性逸脱行為関与と集団決定の落とし穴―研究4
 1.問題と目的
 2.方 法
 3.結 果
 4.考 察
 5.防止にむけて
第6章 まとめ
 1.本研究の目的と枠組み
 2.実証研究
 3.今後にむけて
引用文献

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著者

本間道子編著

本間道子(ほんま みちこ)
日本女子大学人間社会学部教授

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