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茨城県の筆子塚
  
川崎喜久男著
A5判・上製・440頁
(本体12,000円+税)
ISBN 978-4-8115-7321-2 C3021
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内容概略
 15年間にわたった調査によって、考察の対象となる1,259基の筆子塚等を確認することができ、茨城県域内の寺子屋については十分であるとはいえないまでも、冒頭の諸課題解明には一歩近づくことができたと確信できるので、千葉県域内の調査結果の報告書である拙書『筆子塚研究』(多賀出版刊)や、筆者も共同研究員の一人として編輯作業に関わった『筆子塚資料集成―千葉県・群馬県・神奈川県―』(国立歴史民俗博物館刊)などをも参考にしながら、今回ここに『茨城県の筆子塚』の主題で調査結果の報告をしてみることにした次第である。(本書「はじめに」より)

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目次

第一章 茨城県の筆子塚
 1 どれとどれが筆子塚か(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)
 2 誰と誰が師匠か
 3 宗教政策と寺子屋
 4 発見困難な筆子塚(1)(2)
 5 神職師匠
 6 神社境内の石造物資料
 7 「女師匠」
 8 「筆子塚一覧表」作成要領
 9 「筆子塚分布図」作成要領
 10 筆子塚の所在地と寺子屋の所在地(1)(2)
 11 身分判断の難しさ(1)(2)
 12 学習歴にみる師匠の「師匠」
 13 師匠の墓誌中に見る著名人
 14 常総は江戸文化圏
 15 周辺文化の影響(1)(2)
 16 石工「廣群鶴」の作品
 17 碑文の書者と撰文者
 18 「筆道」や「書道」の語の初出
 19 師匠はどれほど存在していたか(1)(2)(3)(4)(5)
 20 寺子屋期間の長かった寺
 21 筆子塚の台石と棹石は正しい組み合わせか
 22 古河と土浦の寺子屋に思う
 23 水戸の寺子屋に思う
 24 向学の時期と普及化傾向判断の方法と問題点
 25 筆子塚の建たない師匠
 26 師匠の開業期間を三〇年と仮定する
 27 民衆子弟向学の時期(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)
 28 墓石建立以外の方法で報恩
 29 多様な筆子塚建立施主銘(1)(2)
 30 「筆子」は関東中心の言葉か
 31 筆子塚に刻まれた名字付き筆子名
 32 師匠一人の筆子数
 33 寺子屋の通学圏
 34 農村の荒廃と寺子屋
 35 名主師匠の職務
 36 農民一揆と寺子屋
 37 茨城県南部と南西部に寺子屋が多い(1)(2)
 38 筆子塚建立費と永代茶湯料
 39 墓地や墓石が語る様々なこと
 40 師匠の可能性ある人物
 41 寺子屋普及化の傾向
 42 筆子塚等建立の減少(1)(2)
 43 「寺子屋」と「手習塾」
 44 明治初年の寺子屋数
 45 寺子屋の普及化傾向と『資料』
 46 天神宮の石宮の勧請
 47 日本人の識字率と寺子屋
 48 下総国葛飾郡北西部の筆子塚
 49 常総に接する地域の筆子塚
 筆子塚・表1・表2・表3・表4・表5 
第二章 茨城県の算子塚
 1 算子塚から見た算学の普及
 2 「算子塚分布図(茨城県)」作成要領
 3 「女算子」
 4 算学の門人圏(1)(2)
 5 算学の流派(1)中西流・(2)最上流
 6 「教教一致」
 7 洋算を学ぶ
 8 県外にある算子塚
 9 地租改正と算師
 10 算学普及の時期
 算子塚・表10・表11
第三章 あとがき
 1 あとがき
 2 筆者の調査方法
 3 おわりに
参考文献

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著者

川崎喜久男著

川崎喜久男(かわさき きくお)

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